ホームセンターでも簡単に安価に入手できるMDFという素材があります。安価なため、家具や簡単な構造物を作ったりするときに多く使用されます。レーザー加工機でも簡単に切断できれば良いのですがPodeaのような小出力機ではなかなか切断することが難しい状態でした。
今回の作例は開発段階の物の紹介となりますが、出力を3Wまで上昇させた試作モデルでの作例となります。運用試験も兼ねた作例となります。今の所、設計上・運用上・使用上は問題ないことが確認出来つつあるため、実績を積みつつオプションとして3Wモデルをリリース予定です。
またCorelDRAW X8のバージョンが公開されました。本作例ではまずは体験版を使用してのプラグイン対応の検討も兼ねています。
| 使用機種 | Podea-01 (Type-F) 3Wモデル |
| 仕様素材 | MDF 2.5㎜ |
| 使用ソフトウエア | CorelDRAW Graphics Suite X8 |
今回は特に開発・検証案件に集中したかったため、インターネットで公開されている素材データを使用しました。このデータに興味がある方のためリンクを記載しておきます。
リンクはこちら(透明なティラノサウルス)
このデータは大型の機械で加工するように作られたため、Podeaで加工が出来るように部品を再配置して作り直しました。Podea-01(TypeF)は機械サイズは同じで加工エリアがA4から320×220㎜まで一回り拡大されました。この範囲でギリギリまで切断データを並べ直して加工データにします。
CorelDRAW Graphics Suite X8の操作性は今までと全く変わらないようです。プラグインも少し変更が必要な部分もありましたが、まずは従来通り使用できるようになったため、このまま加工を行います。
レーザー出力を上げても3Wという小さい値です、綺麗に現実的に切断しようとすると繰り返し切断動作が必要になります。ただ、従来の機体では2㎜までしか切断できなかったのが2.5㎜のMDFが切断できるようになっただけでも非常に大きな価値があります。
切れるだけでは意味がありません。ある程度現実的な時間内で切断できるのか、切断パラメータはどこまで追い込めるのか、綺麗に切れるのか・・・電源は安定しているのか、装置全体の温度は適正な範囲か、発煙量は、冷却風量は、排気風量は・・・とたった一つのレーザー出力を上げるという変更でも多くの検討項目が浮上してきます。
作例は本来は加工機に魅力をもっていただき購入していただくのが目的で書かれます。
ただ、今回は新たな手法や検証を通してあらゆる問題点を事前に洗い出し、お客様に使っていただく上でどうすれば最適な状態にすることが出来るのか?その試行錯誤の積み重ねで製品が作られているというのが伝われば今回の作例は大成功だと思っています。
表面はヤニの跡がつきますが裏面は比較的綺麗です。ハニカムテーブルの効果が実感できます。
切断されたパーツをヤスリ掛け等をせずそのまま撮影しています。もうすこし加工パラメータを追い込めれば綺麗な仕上がりになりそうです。
具体的なサイズが分かりにくいのでPodeaレーザー加工機と並べて撮影。結構大きい作例になりました。
彫刻だけに限れは3Wのオプションを考えなくても十分な性能を有していました。ただ、最近はもう少し加工スピードが早くなってほしいというご意見や、どうしてもMDFが切りたいというご意見もあり、少しずつですが切断に適したパワーを持つレーザーの開発へシフトしていました。この作例をもって、一つの形が公開できたのは一つの成果として良い事だと思います。
見た目はあまり変わらないながらも、Podeaは中身も外装も大幅に改良が続けられ外装については、密閉性・遮光性・排気性、そして経済性が一つの完成ポイントに到達しました。
この完璧に安全性が確保できる筐体であれば安心して、パワーの強いレーザーを安心して提供することが可能です。そして今回の情報の公開に至りました。
技術的にパワーを上げるのはさほど難しい事ではありません。利用する方に重大な損害を与える可能性がある物を何も考えずに提供するという事は製造者としてはあってはならない事だと考えています。
考えうる全ての知識と全ての技術を製品に注ぎ込み、最大限最良の状態で提供する。
それがPodeaの品質であり、ポリシーであり、姿勢なのです。